海の向こう
大した知識もないのだが、一応カメラを趣味にしている。ちょっと重たいPENTAXの一眼をかれこれ1年半くらい使っている。風景撮ったり、植物撮ったりがメインだ。
根っからのインドア派である僕を、外に連れ出してくれるのはカメラだなぁと思う。知らない土地に行くときはなるべく持って行くようにしている。
綺麗だなあと思ったものを、実際見たときの感動に近い形で保存しておけるというのはやはりいいなあなんて思いながら写真を見返す。「あのとき晴れてたな」とか「急に思い立って海に行った日懐かしいな」とか、写真に付随した思い出が転がり出てくることがある。
撮った写真をInstagramに載せることがある。特に何か文章を添えるわけでなく、写真だけを載せることが最近多い。なんとなく気恥ずかしくなってしまって、書いたとしても1、2行だ。
昨日の夜、海外のお姉さんからいいねがついた。熱海で撮った桜の写真だった。文章もなく、ハッシュタグすら付いていないこの投稿がお姉さんまで流れ着いたのは多分偶然だろう。偶然流れ着いて、海の向こうからハートが送られてきた。
言葉なんてなくても美しいものって伝わるんだよな。俺も、海外のお姉さんも桜が綺麗だと思った。それってすごく嬉しいことじゃないかな。
お姉さんのアイコンはビキニを着た写真であった。海外の女性は大変開放的なのだなと感じさせる。プロフィールには
"I love music,guitars,book,art and good sex"
とあった。最後エグいな。でもこういうことをプロフィールに書く人は日本に沢山いる。こじらせ系の美大生とかに多い。
プロフィールの最後には、Insta...から始まるURLが添えられていた。こっちが趣味アカウントなのかもしれない。読んだ本とか弾き語りを載せたりしているのかな…。桜を綺麗だと思う人に悪い人はいない…。
そう思って、URLをタップすると、
「このサイトは出会い系ではありません‼️」
出会い系の釣りURLだった。おっとっと。