小麦粉惑星

誰かいつもマーガリン潰してる。

しらない町

 知らない町が多すぎる。最寄りから大学へ行くまでたくさん駅があるのに、そのうち降りたことがある駅っていくつあるだろう。全然無い気がする。急行や通勤快速に乗ってしまえば、止まらない駅がある。窓から各駅停車の駅が、町の姿が見える。なんかの工場とか、マンションとか、名前のわかんない川とか。

 わからないことが多すぎる。多少はわかったように生きているけれど、1割もわかってないような気がする。小学生の頃は大きくなったらどんどん知識が増えて、なんでも知ってる大人になれるのだと、物知り博士になれるのだと思っていた。でも、違った。成長すればするほど、年齢が上がれば上がるほど、自分を取り巻く世界は広がっていって、その中で知ったことも、知らないままでいることも両方増えていった。そして、知識へ充てるキャパシティが明らかに足りないことにだんだん気づいてくる。沢山知っていることより、知っていることを使いこなせることの方が役に立つことにも気がついた。知らないってことの折り合いを世の中の人はどう付けているのだろう。今でも沢山色々なことを知っている人に憧れてしまうな。