小麦粉惑星

誰かいつもマーガリン潰してる。

10月27日 ちょっと丸戸史明作品について考える。

オタクで申し訳ないんだが、最近すごく考えていることがあって。

 

WHITE ALBUM2』と『冴えない彼女の育てかた』って超対照的だなみたいなこと。シナリオの丸戸史明、振り幅恐ろしすぎる。

 

前者は、輝かしい過去にこそ永遠性があるみたいな主題で、後者は素晴らしい現在が積み重ねていった先に最高の未来がある、過去はその礎でしかないみたいな感じがする。

冴えない彼女の育てかた』はポップで明るい描かれ方されてるけど、よく観ると実は超現実的で、それってすごく残酷なことだと思うんですよね。主人公と恋愛関係にならなかったヒロインは皆、主人公の思い描く「未来」のシナリオのピースになっちゃうわけじゃないですか。だから主人公と一時距離を取ったり、袂分かってしまったりする。自分の価値とか可能性を決めたくなくて、もがくんですよ。超現実的な自己実現の物語じゃん。

 

一方で『WHITE ALBUM2』は超恋愛至上主義で浪漫派。冬馬かずさという「最高の過去」に振り回されて、どのヒロインのルートに入っても「最高の過去」を本当の意味で越えることがない。一応折り合いはつけて別の恋愛するんだけど、冬馬かずさが1番なのは変わらないって話だと思うんですよね。これも残酷なんですけど、超恋愛至上主義の文脈だと成立するし、人間臭さがあって割とすんなり受け入れられる。

 

両作品全然違うというか、ほぼ真逆なんだけど、冴えカノは加藤恵以外のヒロインにもちゃんと道を与えたというか、恋愛じゃない自己実現に向かわせたところが良いなと思いました。まあ、あの作品の醍醐味そこにあったよなって感じはするのだけど。

 

時間あるときにもっとちゃんと書きます。1万字くらいで。よろしく。